トライガンの舞台となるのは、ノーマンズランドという地球から遠く離れた砂漠の惑星です。
この星にはワムズという生物やプラントと呼ばれる動力炉が存在します。
これは一体どのようなものなのでしょうか?
また「ノーマンズランド」の名前の由来や、プラントの自立種なども抑えておきたいポイントです。
そこで今回は、トライガンの世界観や舞台設定についてわかりやすく解説していきます。
目次
トライガンの世界観と舞台設定を解説
まずはトライガンという作品が、どのような世界観の元で描かれているのかを解説していきます。
トライガンの作者である内藤泰弘先生は、この作品を「インチキSF西部劇」と評していたことがあります。
トライが「壮大な兄弟喧嘩」はほんとそれな…
スター○ォーズといい何といい、SFってA級でもB級でも結局落とし込んだらどれも家族喧嘩の話でしかなかったりするから、インチキSF西部劇を謳ってるトライがそういうお話であるっていうのは何も不思議ではないのよ— ささぎ (@renzu_sasagi) December 3, 2022
「インチキ」はともかくとして…
トライガンの世界観は、「SF」と「西部劇」を組み合わせたものだと考えるといいと思います。
トライガンの舞台であるノーマンズランドという惑星には、150年以上前に「ホーム」と呼ばれた地球からの移民が降り立ち、生活を営んできた背景があります。
彼らを乗せた移民船団は「大墜落(ビッグフォール)」と呼ばれる事件のため墜落しており、その際多くの乗組員がなくなりました。
生き残った人は船団の残骸を集め街を作り、なんとか生きてきた…というのがトライガンの世界観だと言えます。
またこれらの地は砂漠に覆われており、海や川がないため水の確保も難しく、生きていくには大きな困難がある土地だと言えます。
一方、「トライガンスタンピード」ではノーマンズランドの地図が映し出されてました。
右側にあるJuly(ジュライ)と、左側に赤く点滅したJeneora Rock(ジェネオラ・ロック)の2都市は作中でしばしば登場します。
南側にはThe Great Sand Oceanという海のような場所があります。
謎の地図
距離感はさっぱり第1話#トライガン #TRIGUN pic.twitter.com/cN2wAqYCYJ
— c (@336nt) January 8, 2023
また、その上の「Hopeland Orphanage(ホープランド)」はウルフウッドが育った孤児院がある場所です。
アニメ7話ではサンドスチームの暴走によってあわや潰されそうになってましたね。
※参照:【トライガン】ニコラスDウルフウッドの実年齢や正体は?最後や死亡前の名言についても
「トライガンスタンピード」でも、これまでの作品と同様に砂漠で生きる人々の姿が描かれています。
水の確保も簡単ではないようで、アニメ2話では濁った水を出させたメリルが狼狽える場面も描かれてました。
そこで必要になるのが「プラント」と呼ばれる動力炉。
プラントは水や電力、動力など様々な物質をゼロから生み出せる貴重なエネルギー源なのです。
作中ではこのプラントを巡って人々が争っており、しばしば銃撃戦が繰り広げられています。
…というか銃を持ってる人はかなり多いです笑
そんな彼ら、荒くれ者によって生活が破壊されることも珍しくありません。
これらの作風の背景としては、作者の内藤先生がアメコミに強く影響を受けている点が挙げられます。
内藤先生は現地アメリカでフィギュアを購入したり、アメコミのイラストレーターとの交流もあるなど、この分野についてはかなり詳しいそうです。
こうした設定のもと、主人公ヴァッシュ・ザ・スタンピードが「大墜落」を引き起こした双子の兄ミリオンズ・ナイブズを追いかけている。
この2人が壮大な兄弟喧嘩をしているというのが、トライガンという作品の舞台設定だと言えます。
※参照:【トライガン】ヴァッシュザスタンピードと兄ミリオンズナイブズの関係は?プラント兄弟を時系列で解説
トライガンの舞台・ノーマンズランドとは?
ここからは、トライガンの舞台であるノーマンズランドについて掘り下げてみたいと思います。
砂漠の惑星で暮らすのが難しい土地
ノーマンズランドは地球(ホーム)からはるか遠くにある、砂漠に覆われた惑星です。
トライガンの作中には太陽が5つもあり、ノーマンズランドはこれら全ての太陽に照らされているという設定になっています。
この星は雨が降らず、そのためか海や川もありません。
人々が生きていくには過酷な環境だと言えます。
#01「NO MAN’S LAND」予告
灼熱の惑星ノーマンズランド。その星には、”人間台風”と呼ばれる懸賞金600万$$を懸けられた、トラブルメーカーがいた。
名を“ヴァッシュ・ザ・スタンピード”という――。
記者のロベルトとメリルは、”連続プラント強奪事件”の真相を追い求める中、ある男と出会うが..!?#TRIGUN pic.twitter.com/3bBnNWE8Rh— 『TRIGUN STAMPEDE』アニメ公式/トライガン・スタンピード (@trigun_anime) December 27, 2022
このノーマンズランドに人類が住み着いたのは150年前。
汚染が進んだ地球を離れた人々を乗せた移民船団の多くが、ミリオンズ・ナイブズの手によって墜落させられます。
この「大墜落(ビッグフォール)」と呼ばれる出来事の生き残りが、ノーマンズランドへと不時着したのです。
暮らしを営むのが難しい状況の中、人々は船の残骸を集め街を作り、ギリギリのところで生きてきました。
こうしたSFチックな設定は、トライガンの世界観をよく表す要素だと言えるでしょう。
一方、数少ない資源を奪うために街を襲う荒くれ者もしばしば登場します。
そのためノーマンズランドではしばしば銃撃戦が繰り広げられており、これによって一般の人々の生活が破壊されることも珍しくありません。
こうした人々の暮らしを守るために、主人公のヴァッシュが繰り広げるガン・アクションも、トライガンの舞台設定をよく表してると言えます、
ワムズと呼ばれる生物が昔から生息している
ノーマンズランドには「ワムズ(砂蟲)」と呼ばれる虫の形をした生物が生息しています。
【コンセプトアート⑫】
田島光二氏が描くコンセプトアート公開砂の海から飛び出す、巨大な生物”ワムズ"#TRIGUN #トライガン pic.twitter.com/D4loRQyOGa
— 『TRIGUN STAMPEDE』アニメ公式/トライガン・スタンピード (@trigun_anime) October 22, 2022
ワムズは人類が住み着いた150年以上前からノーマンズランドに生息しており、以下のような様々な種類がいます。
・小さな羽虫の形をしたもの
・巨大な蛇の形をしたもの
・ラクダに似た哺乳類型のもの
・巨大な戦艦のようなもの
・気球の形状をしたもの
人類がノーマンズランドに住み着いた後も、ワムズは人間の害になることは基本ありませんでした。
人類側もワムズを自分たちに害をなす存在とは考えておらず、移動手段や食料として扱うこともあります。
旧アニメ版では、人間が特殊な装置を使ってワムズを操るシーンが描かれています。
また「トライガンスタンピード」4話では、登場キャラがワムズの肉を食べる場面も描かれていました。
メリルはワムズを食べるのを嫌がってましたが、食べるのに抵抗がない人もいるようです。
また、ワムズは高い知性を有しており、原作では人間と共存できそうかを確かめようとします。
そのためワムズたちは自身の意識の集合体であるザジ・ザ・ビーストという存在を作り上げ、ヴァッシュの双子の兄であるミリオンズ・ナイブズに接近。
その配下であるGUNG-HO-GUNS(ガンホーガンズ)の一員として活動することとなります。
ノーマンズランド(No Man`s Land)の名前の由来とは
「ノーマンズランド」という言葉は、トライガンという作品固有の用語ではありません。
第一次世界大戦ごろに成立したと言われており、軍事や地理、哲学や医療、娯楽など様々な分野で使用されています。
英語では「No Man`s Land」と書かれ、一般的には以下の意味で用いられます。
・所有者がいない土地
・無人地帯
・荒れた土地
・はっきりしていない状態
これらの言葉は、トライガンの世界観を非常によく表していると言えますね。
ちなみに「トライガンスタンピード」1話のタイトルは「NOMAN’S LAND(ノーマンズランド)」となっています。
トライガンスタンピードでは、ノーマンズランド特有の事象に焦点が当たる機会が増えるかもしれませんね。
プラントの設定をわかりやすく解説
ここからは、トライガンの舞台設定で重要な「プラント」について解説していきます。
見た目は電球。様々な物質をゼロから生み出せる
ノーマンズランドの街は、移民船団の残骸を活用して作られたことは既に解説しました。
「プラント」は元は移民船団に搭載されていた動力源であり、船団が墜落した後はノーマンズランドの各地に飛び散ることとなります。
そして人々は、こうした各地に散らばったプラントの力を活用して生き延び、街を形成していきました。
そのため、作中に登場する街にはプラントや移民船の残骸が必ず置かれています。
見た目は電球に似た形状をしている他、色は赤と青のものがそれぞれ登場しています。
赤いプラントは寿命なんでしたっけ?ていうか今更ですけどミリィがいませんね #trigun #trigun_anime #トライガン pic.twitter.com/LrNkDw4Qxn
— ガタリ (@gatariblue) January 7, 2023
プラントは水や電力、動力や食料など、様々な物質をゼロから生み出すことが可能となっています。
しかし、その原理は解明されていません。
作中でプラントは「ロストテクノロジー」と呼ばれており、追加で生産することも出来ません。
また、1つのプラントが生み出せるエネルギーの量には限りがあるとされています。
仮に全てのプラントから物質が生み出せなくなる場合、それは人類の滅亡にも直結すると言われています。
こうした背景があるからか、トライガンの世界では人々の間でプラントを巡る争奪戦が頻繁に繰り広げられています。
中には「ヒューマノイドタイフーン(人間台風)」と呼ばれるヴァッシュがプラントを奪っていると考えている人もいるようです。
一方でプラントを強奪する者を取り締まる仕事もあるようですね。
杉田智和さん演じるチャック・リーという原作未登場のキャラが、第1話から登場してヴァッシュを追跡するシーンで登場するようです。
※参照:トライガンスタンピードのキャラクター一覧まとめ!ミリィがいない理由も考察
【新キャラ&キャスト情報】
チャック・リー(ジュライ憲兵隊上官)
CV:#杉田智和各地で人を殺し、プラントを強奪して回る凶悪犯・ヒューマノイドタイフーンの情報を聞きつけ、辺境の西部の町ジェネオラ・ロック付近まで捜索に来ていた。ロベルトの挑発に乗って、ヴァッシュと決闘することに…#TRIGUN pic.twitter.com/u6CL7qf98o
— 『TRIGUN STAMPEDE』アニメ公式/トライガン・スタンピード (@trigun_anime) December 27, 2022
プラントの「自立種」とは:ヴァッシュやナイブズが該当
様々なエネルギーを創出できるプラントですが、まれに人間の姿をした突然変異体を生み出すことがあります。
こうして生み出されたプラントの変異体は、作中では「自立種(インディペンデンス)」と呼ばれています。
プラントの自立種は、なんと自らの意思を持って活動することが可能。
その代表的な存在が主人公のヴァッシュと、その双子の兄であるナイブズです。
※参照:【トライガン】ヴァッシュザスタンピードの正体はプラントの自立種!黒髪化や性格についても
この2人を見るに、プラントの自立種には「1年で10歳あまり成長する」「不老」という特徴があると言えます。
そしてその後150年以上が経過しても、この2人は20代の青年のような外見をしています。
なお、ヴァッシュとナイブズが生まれたのは、大墜落が起こる1年ほど前の移民船団の中。
船団の乗組員の中にはヴァッシュとナイブズを快く思わない者もいましたが、彼らの育ての親であるレム・セイブレムは2人を大切に育てました。
その背景には、かつて船団の中で生まれたテスラという自立種の少女が、船団の研究者によって実験の対象にされ亡くなっていた事情がありました。
レムがヴァッシュとナイブズを大切にしたのは、この出来事を悔いていたという背景もあります。
ちなみに自立種は男性より女性が多いらしく、原作ではクロニカとドミナという地球生まれの自立種の女性キャラが登場します。
作中での地球ではプラントに関する研究が進んでおり、ここで生まれた自立種はナイブズとは違い人間と上手くやっているようです。
また、トライガンスタンピード7話では、ヴァッシュが人形をしたプラントとコミュニケーションを取ってる場面も描かれました。
このプラントが自立種なのかは7話時点では不明ですが・・・
トライガンスタンピードにおけるプラントの詳細設定も気になるところですね。
日曜朝からトライガン第8話を見る
ここでプラントの真の姿を出す演出になるとは 初見の人たちはヴァッシュの正体について あれこれ考察するのかしら…考察するより原作読んだ方が早かったりしますの@trigun_anime #TRIGUN pic.twitter.com/uPHK0qIlXM— ヤジャ (@yaja_0811) February 19, 2023
自立種の強大な力と黒髪化による消滅
また、自立種は通常のプラントと同様にゼロから物質を生み出せる力を持っています。
その内容は食料を生み出す程度のものから、大都市を壊滅させる、ひいては宇宙に浮かぶ惑星を破壊するといった強大なものまで様々。
作中ではナイブズがリンゴの樹を生み出したり、衛青を破壊する場面が描かれました。
またナイブズはヴァッシュの力を暴発させ、「ジュライ」という大都市を壊滅させた「ロスト・ジュライ」という事件の黒幕となっています。
この事件によってジェライの住民全てが亡くなった一方、ヴァッシュには事件当時の記録が欠落しています。
不殺の枷を自らに架すヴァッシュにとって、自身がきっかけで大勢の人が亡くなり、しかも自分にはその記憶がないという事実はあまりにも重たい出来事だと言えます。
※参照:【トライガン】ヴァッシュが不殺を貫く理由とは?不殺主人公や他作品への影響も解説
その一方で、自立種が発生できる力には、通常のプラントと同様限度があるとされています。
プラントが限界を越えてその力を使った場合、「黒髪化(くろかみか)」と呼ばれる症状が発生します。
原作ではヴァッシュの金色の髪が少しずつ黒くなる過程が描かれています。
ヴァッシュの黒髪化はフィフス・ムーン事件を機に一気に進行しており、マキシマム開始時点で後頭部から側頭部にかけては黒く染まっている。
1枚目は無印2巻、レガートとの初遭遇時。
2枚目はマキシマム1巻、リィナによる散髪時。 pic.twitter.com/O52nB4Sxjt— スミス・ザ・ヴァシランド (@u_n_smith) June 18, 2022
仮に髪が全て黒くなった場合、その自立種やプラントは消滅してしまうことになります。
そのためプラントの技師たちは、黒髪化が進んだプラントに対して「ラスト・ラン」という刺激を与え、命が尽きる直前のプラントから大量のエネルギーを生み出そうと試みています。
しかしこうした人類のプラントに対する態度は、自立種であるナイブズにとっては「仲間を傷つける行為」に写り、彼が人類への憎悪をより深めていく理由となるのでした。
※参照:【トライガン】ヴァッシュザスタンピードの義手や銃の腕前は?コートやサングラス黒髪化についても
まとめ
トライガンの世界観やその舞台設定についてわかりやすくご紹介しました。
まとめると、以下のようになります。
・トライガンの世界観は「SF」と「西部劇」が混ざったものだとも言える。
・ノーマンズランドは砂漠の惑星で、ワムズという生物が生息している。
・プラントは移民船団に搭載されていた動力炉で、電球の形をしている。
・プラントはあらゆる物質を生み出せるので、人々の争奪の的となっている。
・プラントからは「自立種」という人間の姿をした変異体が生まれる場合もある。
トライガンの設定は、初見だとややこしいと感じるかもしれません。
原作や旧アニメ版、トライガンスタンピードといった複数の作品があり、設定が微妙に違っているのも難しいところ。
そこでまずは「ノーマンズランド」と「プラント」を押さえれば、ある程度はその世界観を理解できるかと思います。
個人的にも見る前にはこれを知っておきたかったなと、書いていて改めて思いました笑
トライガンのアニメを見て、原作漫画も読んでみたいと思ったことはありませんか?
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↑の記事ではトライガンの漫画を安く読む方法を解説してますので、興味があれば見てみてください。