呪術廻戦には「禪院(ぜんいん)」という苗字が登場しますが、実在する名字なのか気になったことはありませんか?
言葉の意味や、禪院家のモデルについても気になりますよね。
この記事では、「禪院」という苗字が実在するのか、名字の意味や作中の禪院家のモデルとなった事柄について考察してみました!
目次
結論:禪院は国内でわずか10名ほど実在する苗字
禪院は実在する苗字ですが、日本中にわずか10名しか存在しない珍しい名字でもあります。
日本中の名字の情報を掲載されたこちらの「名字由来net」さんによると、禪院姓は現在岐阜県と福岡県に見られるようです。
https://twitter.com/H4jRd/status/1692115714680008922
一方、似た苗字に「禅院」というものがあります。
この名字は「禪」を簡略化した「禅」を用いたもので、名字由来netさんによると、国内にはおよそ320名の禅院姓の方がいるようです。
続いてFacebook検索でも調べてみました。
「禪院」「zenin」で調べてみたところ、表示されるのは真希のなりきり?アカウントでしたが、「禅院」だと禅院姓の方が出てきました。
「禅院」も珍しい名字ですが、より難しい漢字を用いた「禪院」は見かけることも滅多にないと言えそうですね。
もし身近に禪院姓の方がいる方は、ページの最後にあるコメント欄でお知らせいただけると嬉しいです…!
※参照:呪術廻戦に登場する苗字は実在するの?珍しい名字や漢字の読み方も解説
禪院という苗字の意味:仏教(禅宗)の寺院
続いて「禪院(禅院)」という苗字(名字)にはどのような意味があるのか見ていきましょう!
禪院という苗字には大きく2つの意味があります。
1つ目は寺、寺院を一般的に指す言葉として。
もう1つは禅宗の寺院を指す意味があります。
「禅宗」は鎌倉時代に成立した仏教の一派で、座禅を組むことで悟りを開けると提唱した宗派です。
前者が広義の、後者が狭義の意味合いだと言えそうですね。
呪術廻戦の禪院家のモデルを考察
呪術廻戦の作中における禪院家のモデルについても考えてみましょう。
ファンの間では「赤山禅院」「平家」の2つが考えられてるようです。
それぞれについて考察してみました。
あわせて五条家・加茂家も含めた「御三家」のモデルとされる「日本三大怨霊」についても考察していきます!
赤山禅院:京都にある天台宗の仏教寺院で本尊は安倍晴明との関係も
赤山禅院(せきざんぜんいん)は、京都市の左京区にある仏教(天台宗)寺院です。
「天台宗」は奈良時代成立した仏教の一派。
創設者である最澄や延暦寺を含め、歴史や日本史の授業で聞き覚えがある方も多いと思います。
赤山禅院については、天台宗の総本山である延暦寺の別院(元々ある寺に所属する寺院のこと)という位置づけもされています。
【赤山禅院】
日本最古『都七福神』とされるそうで、又京都の表鬼門にあり、方除けの神としての信仰が厚いそう⛩
本尊は泰山府君
泰山は中国山東省の山に当たり、府君は漢時代地方の太守を府君と敬称したことから泰山太守閣下と意味するそう#神社仏閣 #歴史 #御朱印 #パワースポット pic.twitter.com/gUWyZGLgOb— 金の卵 (@k_tamago_power) May 3, 2023
ここからは余談ですが、赤山禅院の本尊(祀られてる仏)は泰山府君(たいざんふくん)で、もともとは東岳大帝(とうがくたいてい)という道教の神様でした。
この泰山府君は平安時代、陰陽師の安倍晴明によって陰陽道の最高神としても祀られています。
安倍晴明と言えば、「十二天将」という式神を用いたことで知られています。
「12」と言えば、禪院家と繋がりがある伏黒恵の式神「八握剣異戒神将魔虚羅(やつかのつるぎいかいしんしょうまこら)」の「摩虎羅」が含まれる十二神将が思い浮かびますが…
この摩虎羅が含まれる「十二神将」と安倍晴明が用いた「十二天将」は別物なので要注意。
ただ芥見先生はこうした設定の違いも踏まえ、呪術廻戦の世界観を作られてるのかな?とは思いますけどね。
平家:「禪院家にあらずんば呪術師にあらず」のモデルは?
禪院家のモデルは平家でないかと考えてる方もいるようです。
平家は平安時代後期~末期に登場した武士の家柄で、平将門や平清盛が有名ですね。
禪院家のモデルが平家だとする根拠としては、作中の41話で登場する「禪院家にあらずんば呪術師にあらず」というフレーズ。
このセリフのモデルは平清盛の親戚である平時忠(ときただ)が述べたとされる「平家にあらずんば人にあらず」という発言だと考えられています。
内容が傲慢過ぎて、本当は別の意味で伝わってるのでは?とも言われてますが…
日本三大怨霊と呪術廻戦(御三家)の関わりは深いですよね!
例えば…
「禪院家にあらずんば、呪術師にあらず
呪術師にあらずんば、人にあらず。」
と西宮が発言して三大の1人「平将門」
の血筋、平清盛に当てはまったり…— 人の心なしMr.ドブカス禪院直哉 (@seijikagaku) February 27, 2022
日本三大怨霊:御三家のモデルと平将門の娘が用いた蝦蟇の術
禪院家のモデルが平家とする根拠として、「日本三大怨霊」についても触れておく必要があります。
日本三大怨霊とは平安時代の歴史人物である菅原道真、平将門、崇徳上皇の3人を指し、それぞれ無念の思いを抱きながら亡くなったことが共通しています。
この日本三大怨霊ですが、それぞれの人物が作中で登場する「呪術界御三家」と対応してると言われています。
五条家は菅原道真が。
加茂家は崇徳上皇が。
そして禪院家は平将門が…というように。
禪院家、平将門説あるのかぁ。そうだよなぁ禪院にあらずんば呪術師にあらずって言ってたもんなぁ。平家にあらずんば人にあらずのオマージュだよなぁ。夢主を平将門の子孫にしようとしてたけどやめようかなぁ。でも小説版で将門の首塚の話出たって。渡辺綱の子孫とかにするか?
— 明籾 (@amomi_k) May 2, 2022
五条家と菅原道真の関係については、作中で五条悟が菅原道真の子孫と説明されてる箇所があり、分かりやすいと思います。
※参照:五条悟の父親母親など家族構成まとめ!姉や祖先の菅原道真についても
加茂家と崇徳上皇の関係ですが、崇徳上皇は上で触れた平清盛と同世代の人物で、朝廷内の内部抗争で流罪となり、死後に怨霊になったことで知られています。
その際、舌を噛み切って血を流し、皇室を呪詛したと言われているのですが、このエピソードは加茂家相伝の術式である赤血操術のモデルと言われています。
そして禪院家と平将門の関係ですが、平将門の娘とされる滝夜叉姫(たきやしゃひめ)が用いたとされる術が由来と考えられています。
滝夜叉姫は蝦蟇(がま)の術を使ったと言われてますが、これは禪院家相伝の術式「十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)」の式神の1つ・蝦蟇(がま)のモデルと言われています。
禪院家のモデルが平家というよりも、御三家のモデルが日本三大怨霊で、そこから平家由来の要素が設定となっていたのかもしれませんね。
まとめ
呪術廻戦で登場する「禪院」という苗字(名字)が実在するのか、意味や由来についてご紹介しました。
まとめると、以下のようになります。
・禪院は日本中でわずか10人しか実在しないとされる珍しい苗字。
・禪院(禅院)には「仏教寺院」「禅宗の寺院」という2つの意味がある。
・呪術廻戦の禪院家のモデルは京都の赤山禅院とする考察がある。
・「禪院家にあらずんば呪術師にあらず」のモデルは平家のセリフ。
・日本三大怨霊や平将門の要素も由来となっていると考えられる。
仏教や道教、陰陽道をはじめ、皇族や貴族、武家などたくさんの要素が出てきますね。
呪術廻戦では、こうした史実や伝承を物語の要素が上手く散りばめられてるとつくづく感じます。
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