地獄楽の世界観や元ネタが難しい?モデルやタイトルの意味について

地獄楽を見てると出てくる単語が難しいと感じるかもしれません。

仏教の言葉や古代中国の思想があるので、初めて見る方だとかなり混乱すると思います。

ですが元ネタやモデルとなった要素を理解すれば、この作品の世界観に入り込めるかもしれませんよ?

この記事では「地獄楽」というタイトルの意味も交え、地獄楽の世界観、キャラクターの元ネタやモデルになった要素などをご紹介します。

地獄楽の世界観は難しい?モデルや元ネタになった要素について

地獄楽に出てくるいくつかの要素の元ネタに触れながら、作品の世界観についてご紹介します。

登場するキャラクターのモデルとなった人物についても解説してみました。

※参照:地獄楽のキャラクターを一覧でまとめ!登場人物の年齢や身長誕生日も解説

江戸時代末期の時代設定が難しい?

地獄楽の世界観は江戸時代末期がベースとなっています。

歴史モノが苦手な方だと難しいと感じるかもしれませんね。

例えば、江戸幕府11代将軍である徳川斉慶(とくがわ なりよし)という人物が出てくるのですが、これは実際の将軍である11代将軍の徳川家斉(いえなり)や12代将軍の家慶(いえよし)がモデルになっていると考えられそうです。

また、作中には「薩摩藩(薩摩は今の鹿児島県)」や「琉球(今の沖縄県)」という言葉が登場してますが、これらも江戸時代に存在した地域の名称でもあります。

忍者モノの世界観が難しい?

地獄楽の主人公・画眉丸(がびまる)は「石隠れ衆の里(いわがくれのさと)」出身の忍者という設定です。

この作品には他にも忍者のキャラクターが登場するのですが、こうした「忍者モノ」の世界観が難しいと感じる方もいるかもしれませんね。

ジャンプには過去「NARUTO」や「忍空」といった忍者モノの漫画が出ており、こうした作品を見ていた方にとっては問題ないと思いますが…

ちなみに、画眉丸の出身である「石隠れ衆の里」ですが、公式の設定によると伊州(伊賀:現在の三重県)にあるとの事です。

この地にはかつて「伊賀忍者」と呼ばれる忍者がおり、例えば徳川家康に仕えた服部半蔵(はっとりはんぞう)は伊賀忍者を率いていた事で知られています。

画眉丸や石隠れ衆の里のモデルや元ネタは伊賀忍者や服部半蔵にある可能性もありそうですね。

山田浅ェ門の元ネタ:江戸時代の死刑執行人・山田浅右衛門

地獄楽には「山田浅ェ門(やまだあさえもん)」という、首切りを生業とする家に属するキャラクターが複数登場します。

・山田浅ェ門佐切(さぎり)
・山田浅ェ門士遠(しおん)
・山田浅ェ門桐馬(とうま)
・山田浅ェ門仙汰(せんた)
・山田浅ェ門付知(ふち)
・山田浅ェ門典坐(てんざ)

などなど…

漢字がたくさん並んでいて、誰がどのキャラなのか難しい!と混乱してしまうのも無理ないですよね。

この「山田浅ェ門」ですが、江戸時代に存在した「山田浅右衛門」が元ネタとなっています。

※参照:【地獄楽】山田浅右衛門に女性はいたの?明治時代の動向や子孫は現在いる?

読み方も同じ「やまだあさえもん」です。

史実の「山田浅右衛門」は、もともと刀の試し切りを行っていたのですが、その延長線上で罪人の死刑執行も行うようになりました。

この「山田浅右衛門による死刑執行」という要素が、地獄楽の「山田浅ェ門」と「死罪人」の元ネタになったと考えられます。

不老不死の仙薬と徐福(じょふく)は中国に実在した?

地獄楽の大筋は、画眉丸ら「死罪人」がペアとなる「山田浅右衛門」と共に、島にある不老不死の仙薬を手に入れるという世界観になっています。

不老不死」とは文字通り「老いない=いつまでも若々しい」「死なない」状態のこと。

昔の人々、特に偉い人(幕府の将軍や中国の皇帝など)の中には、不老不死を実現するための研究を行ったり、部下に不老不死の薬を探しに行かせる者が存在しました。

特に有名なのが、今から2000年以上前の中国の人物である秦(しん)の始皇帝(しこうてい)です。

始皇帝は不老不死の薬を求め、徐福(じょふく)という人物に薬を探しに行かせました。

※参照:地獄楽の島(こたく)や住んでる化物について。蓬莱や徐福もネタバレ

しかし不老不死の薬があるはずもなく…

罰を恐れた徐福は始皇帝の元に戻らず、逃げてしまったと言われています。

一説では、徐福はその後中国から日本に来たと言われており、和歌山県新宮市には徐福の墓が存在します。

さてこの徐福ですが、「地獄楽」のキーパーソンとしても登場します。

地獄楽において、不老不死の仙薬があるとされる島は、徐福が作ったのではないか?と言われています。

天仙(てんせん)のモデルは仏教の仏様?

この島ですが、徐福が生み出したとされる「天仙(てんせん)」と呼ばれる仙人が敵方として複数登場します。

https://twitter.com/Gun_tie/status/1436297945637216263

以下が作中に登場する天仙のキャラクター名ですが、中国風の名前や仏教の仏様の名前があり。難しいと感じる方もいるかもしれません。

キャラ名 別名 モデルとなった仏様など
蓮(リエン) 普賢上帝(ふげんじょうてい) 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
菊花(ジュファ) ア閦大帝(あしゅくたいてい) 阿閦如来(あしゅくにょらい)
桃花(タオファ) ラトナ大聖(らとなたいせい) 宝生如来(ほうしょうにょらい)
朱槿(ヂュジン) 如イ元君(にょいげんくん) 如意輪観音(にょいりんかんのん)
牡丹(ムーダン) 不空就君(ふくうじゅくん) 不空金剛(ふくうこんごう)
蘭(ラン) 准胝帝君(じゅんでいていくん) 准胝観音(じゅんていかんのん)
桂花(グイファ) 文殊公々(もんじゅこうこう) 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

上の表の「蓮(リエン)」などがキャラ名、真ん中の「普賢上帝」が作中における別名。

そして右側が仏教に登場する仏様(不空金剛のみ中国の唐王朝時代に活躍した僧侶)の名前となっています。

「地獄楽」の作中では、各キャラクターいずれも大体左側の名前で呼ばれており、どのキャラがどの名前なのかだけ理解すればOKです。

真ん中やモデルとなった仏教の仏様の名前まで覚える必要はないので、難しければスルーOKです。

天仙が行ってる房中術などの修行法が漢字だらけで難しい?

これらの天仙(てんせん)ですが、何かしらの手法を用いて不老不死を目指しています

その手法ですが、蓮(リエン)以外の6名はそれぞれ対応するものがあります。

・菊花(ジュファ)と桃花(タオファ):房中術
・朱槿(ヂュジン):呼吸
・蘭(ラン):体操
・桂花(グイファ):瞑想
・牡丹(ムーダン):気功

漢字ばかりで難しい!と思ってしまうかもしれませんが、呼吸や体操、瞑想は文字通りで大丈夫。

房中術は男女の性交で、気功は中国で昔から行われている治療法のことです。

※参照:地獄楽に恋愛要素はある?画眉丸と佐切は最後付き合うのか?

房中術については56話で蓮が弔兵衛と交わるシーンもあり、印象に残ってる方も多いと思います。

よく見れば難しくはなさそうですが、混乱してしまうのも無理はないですよね汗

※参照:【地獄楽】房中術をわかりやすく解説。天仙や亜左弔兵衛(あざちょうべえ)が行った理由とは

タオや五行の設定が古代中国の思想も入ってて難しい?

地獄楽の世界には「タオ(氣)」と呼ばれる力が登場します。

タオとはもともと古代中国の思想で、宇宙の法則や真実の根源、人や物の通り道といった幅広い意味で使われいます。

地獄楽の世界において、タオは誰でも使うことは出来るのですが、熟練すると超人的な力を操ることが可能となっています。

特に天仙はタオを使い慣れており、上記の房中術、呼吸、体操、瞑想、気功もタオを高める修行という側面もあります。

タオの操作に熟練した天仙をどうやって倒すのか…

ここでカギとなるのが「五行」という、こちらも古代中国から存在する考え方です。

五行は木・火・土・金・水という5つの属性のこと。

物語の主要キャラはいずれかの属性を持っており、例えば画眉丸は火、佐切は木を持っています。

また、木は火を、火は土を、土は金を、金は水を、水は木のタオを強める力相生)があります。

佐切の「木」は画眉丸の「火」を強める効果がある事になりますね。

この設定が最もよく現れてるのは、「水」のヌルガイが「木」の士遠に抱きついて、士遠の傷を治した場面でしょうか。

女の子に抱きつかれた士遠の気恥ずかしさが印象的でしたが…。

※参照:地獄楽士遠(しおん)がかっこいい理由7選!ヌルガイとの関係や最後死亡するのかも

一方で、火は金、金は木、木は土、土は水、水は火のタオを弱める効果相克)があります。

作中では天仙が持ってるタオに有利なように、死罪人と浅ェ門のコンビがぶつかるようになります。

「地獄楽」のタイトルの意味:島の様子を表している?

ところで、「地獄楽」というタイトルには何かしら意味があるのでしょうか?

「地獄楽(じごくらく)」という言葉ですが、「地獄(じごく)」と「極楽(ごくらく)」を掛け合わせたものだと考えられます。

これは物語の舞台である島の二面性を表していると思われます。

美しい蝶が舞い、様々な花が咲き乱れる様子を「極楽」、樹化が進み崩壊した村や、島内で繰り広げられる様々な闘いの様子を「地獄」と表現してると言えそうですね。

※参照:地獄楽の花や虫について解説。樹化や木人(ほうこ)とは何者?

ちなみに、「地獄楽」の英語版タイトルは「Hell’s Paradise: Jigokuraku」となっています。

英語版コミックも刊行済み。

意味としては直訳すると「地獄の楽園」となります。そのままという感じですね。

まとめ

地獄楽の世界観について、元ネタやモデルになった要素、タイトルの意味も交えご紹介しました。

まとめると、以下のようになります。

時代設定としては徳川幕府が治める江戸時代末期を描いている。
伊賀の忍者や山田浅ェ門という実在した人々が元ネタになっている。
不老不死の仙薬や徐福の元ネタは昔の中国にも存在したとされる。
天仙のモデルは仏教の仏様など。独自の修行法で不老不死を目指している。
世界観にはタオや陰陽五行説が存在し、天仙を倒すカギとなっている。

世界観としては「地獄楽」というタイトルが示す通り、極楽に見える島の中で地獄のような闘いが繰り広げられるものとなっています。

内容はちょっと難しく、グロテスクな描写もありますが独特な世界観は高く評価されています。

魅力的なキャラも多数登場するので、一度ハマると病みつきになる作品だと感じますね。

地獄楽の原作漫画13巻を一番安く読める方法は?

アニメで人気の地獄楽ですが、原作漫画は13巻で完結しています!

アニメでは描ききれない、天仙や石隠れ衆との戦い、追加組として登場する殊現や十禾の活躍など、ファンであれば押さえておきたい場面がたくさん描かれています!

23年現在、電子書籍サービスを活用することで「地獄楽」全巻を最安値の3,300円で読むことができます。

地獄楽の漫画を安く読む方法は?全巻の価格や最安値で買う方法についても

↑の記事では「地獄楽」全巻を最安値で読める方法を解説してますので、興味があれば見てみてください。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です