後宮の烏に登場する少年の宦官・衣斯哈(いしは)。
漢字が難しくて、最初は読み方がわかりませんでした…。
この記事では、衣斯哈(いしは)がどんなキャラなのかをわかりやすく解説してみました。
モデルになった可能性がある同名の宦官についてもご紹介します!
目次
衣斯哈(いしは)は何者?
まずは衣斯哈(いしは)がどんなキャラクターなのか簡単に見ていきましょう。
飛燕宮に仕える少年の宦官
衣斯哈(いしは)は後宮に仕える宦官で、年齢はまだ10歳の少年。
産まれが貧しく、子供の頃から宦官として後宮で働いていました。
作中では、とあるきっかけで寿雪(じゅせつ)のもとを訪れたことで、その側に仕える事となります。
アニメでは声優の平田真菜さんが演じられています。
TVアニメ「後宮の烏」追加キャストに平田真菜&上田麗奈、主題歌は女王蜂とkrage(動画あり / コメントあり)https://t.co/fDPyqJAPBa#後宮の烏 #平田真菜 #上田麗奈 #女王蜂 #krage pic.twitter.com/66iFk0C3QK
— コミックナタリー (@comic_natalie) September 9, 2022
衣斯哈の過去
衣斯哈(いしは)の過去はどのようなものだったのでしょうか。
衣斯哈は後宮の烏の舞台である霄(しょう)の国の西側にある、貧しい漁村の出身という設定です。
※参照:後宮の烏の舞台・霄(しょう)の国のモデルは中国の唐王朝?時代背景や歴史を解説
少数民族出身でもあり、周りにも似たような境遇を味わった人は多かったものと思われます。
作中では、西側の貧しい暮らしをしている親の中には子供を売る者も少なくないという描写があります。
衣斯哈(いしは)の過去について作中では細かい言及はないものの、そのような境遇を経て宦官になったのだと思われます。
実際の中国の歴史でも、貧しさのあまり子供を売って宦官にする家は珍しくなかったそうです。
とても可哀想ですね…
宦官となった衣斯哈(いしは)は、後宮の1つである飛燕宮に仕えるようになります。
飛燕宮とは、作中の妃の1つ・燕夫人が暮らす宮殿です。
※参照:後宮の烏の鴦妃(おうひ)鵲妃(じゃくひ)鶴妃(かくひ)燕夫人(えんふじん)とは?
ただ、衣斯哈(いしは)にとって飛燕宮での仕事は決して良いものではありませんでした。
なぜなら指導役の宦官にいじめられ、時には手を上げられる事もあったからです。
そうした中で、衣斯哈(いしは)は夜明宮にいる寿雪(じゅせつ)を訪れるのです。
衣斯哈(いしは)が寿雪のもとを訪れたきっかけは?
衣斯哈(いしは)が寿雪のもとを訪れたのは、飛燕宮の庭にいる宦官の幽鬼を何とかして欲しいというものでした。
この幽鬼はまだ10歳くらいの少年で、悲しんでいる様子が衣斯哈(いしは)には見えたようです。
その夜、夜明宮にいる寿雪を皇帝の夏高峻が訪れます。
寿雪は高峻に、殺された少年の宦官がいなかったかの調査を依頼します。
高峻が調べた結果、その宦官は愈依薩(ゆいさ)という少年だとわかります。
そして、愈依薩(ゆいさ)が殺された経緯を調べた結果、彼が後宮にいた青燕を殺したことがわかったのです…。
後宮内にいる鳥は烏漣娘娘の身内であり、それを殺すのは重罪にあたります。
それにも関わらず、なぜ愈依薩(ゆいさ)は青燕を殺めてしまったのか。
事情を調べた結果、愈依薩(ゆいさ)が青燕の羽根を、慕っていた燕夫人に贈っていた事が判明します。
落ちていた羽根を燕夫人に何枚も贈っていた愈依薩(ゆいさ)でしたが、数を重ねるにつれ燕夫人が羽根に飽きてしまったのを察します。
すると愈依薩(ゆいさ)はもっと綺麗な羽根を贈りたい…と考えるようになり、ついに生きている青燕の羽根を抜いてプレゼントするようになりました。
そんな中で青燕は死んでしまったのです。
愈依薩(ゆいさ)はこの事を悔いており、死んだ後でも幽鬼となって飛燕宮に留まっていました。
事情を知った寿雪は、術を使って愈依薩(ゆいさ)を成仏させてあげるのでした。
こうして衣斯哈(いしは)の願いは寿雪によって叶えられてます。
しかし、今後は衣斯哈(いしは)が指導役の宦官に見放され、飛燕宮から追い出されてしまうのです…!
こうした事情を知った寿雪は高峻と話し、衣斯哈(いしは)を夜明宮に引き取る事になるのでした。
モデルとなった?同名の宦官・亦失哈(いしは)
そんな衣斯哈(いしは)ですが、調べてみると中国の歴史に同じ名前の宦官がいたのでご紹介します。
「亦失哈(いしは)」という宦官で、漢字こそ違うものの日本語読みは同じですね。
※参照:後宮の烏に登場する宦官(かんがん)とは?登場キャラクターもまとめてみた
15世紀初頭に活躍した明王朝の宦官
亦失哈(いしは)は15世紀初頭に活躍した明王朝の宦官です。
その事績としては、明王朝の3代目皇帝・永楽帝の時代(1403〜1424年)と宣徳帝(1426〜1435年)の時代に、ヌルガン(現在のロシアのハバロフスク地方)にまで遠征をした事が知られています。
こうした亦失哈(いしは)の軍事行動は、同時期に行われた宦官の鄭和による南海遠征と連動したものと考えられています。
亦失哈(いしは)の遠征は樺太にまで及んだと言われており、その規模の大きさが伺えます。
一方で費用も莫大なものとなり、1429年には遠征計画が中止となった事もありました。
異民族出身という共通点がある
亦失哈(いしは)は中国の東北部(現在の吉林省もしくは遼寧省)に居住していた女真族という異民族の出身とされています。
辺境の異民族出身という点では、後宮の烏の衣斯哈(いしは)と共通するものがありますね。
亦失哈(いしは)の最後については明確な記録は残されていません。その出身との関係があると言われています。
ただ、一説によると自身の出身でもある同郷の女真族と結託した嫌疑をかけられ、失脚したと言われています。
その後亦失哈(いしは)は北京に呼び戻され、彼の名前は歴史から消える事となります。
この時殺されたのか、または許されたのかの記録は残っておらず、その存在はある種歴史のミステリーとなっています。
まとめ
後宮の烏に登場する少年宦官・衣斯哈(いしは)について解説しました。
中国の歴史にも同じ「いしは」という名前の宦官がいたのも興味深かったですね。
作中の宦官の世界は過酷なようで、指導役に見放されると生きていけないと説明されています。
この経験は、衣斯哈(いしは)だけでなく高峻の側近である衛青(えいせい)も味わっているようです。
そんな衛青については以下の記事で解説してるので、興味があればご覧ください。
※参照:後宮の烏の衛青(えいせい)は何者?寿雪(じゅせつ)との関係やモデルとなった人物はいるのか?
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